はだ産婦人科クリニック【札幌市/西区・手稲区】無痛分娩にも対応

産科・婦人科・小児科(新生児)・麻酔科

羽田さん通信

お産と身長の話 低シンチョウはシンチョウに

2020年10月28日 | 未分類 | 

2020年10月28日 水 曇り時々雨

朝夕の気温は6度前後
めっきり冷えてきました

手稲山の初冠雪は先々週10月15日
そりゃあ寒いわ。
冬も目の前です。

それもそのはず、最近更新していない当ブログ
季節はあっという間に過ぎてしまいます。
このままでは季節に1回の幻のブログになってしまうかもしれません

巷では、まだまだコロナが感染拡大が収まらないとかニュースで言ってます。
新規感染者の発見はまだまだ続きそうですが、日本においては明らかに重症者数は激減し、死亡者もほとんど出ていない状態。
先日医師会で感染症科の先生の講演会に行って勉強してきましたが、10月初旬のデータとして
⓵欧米のデータと比較して発生数・死亡数ともに日本・中国・韓国は一様に10~20分の1ほどに少ない
⓶日本の感染者数の85000件ほどで、うち亡くなった人は1600人弱。(PCR検査は190万件
⓷年齢別で差が大きく、最多の発症年代は20代(全体の2割強。死亡者は1名のみ)で10歳以下は感染さえ少ないそうです。
⓸死亡は高齢者に多く、70歳以上で8割強。40代まではほとんどなく、死亡は10人未満(10月初旬当時)
⓹抗ウイルス治療や抗炎症治療が確立してきて、医療現場も対応に苦慮することが減ってきた
などのお話でした。
日本におけるここ8-9カ月間のデータからは高齢者などがこじらせたら命に係わる「風邪」とそれほど変わらない印象を受けました。
インフルエンザも流行りだす時期だし、いつまでもパニックやヒステリーを煽らず、そろそろ普通の風邪と同様に・・・って日本ではいいのではないかと思います。前からだけど(日本では!ね)

さて、当院のお仕事は、ブログを書く暇がないほど忙しくしていました。(というのは半分冗談)
1話書くのになかなかかかるもので、ついつい時間がある時に・・・って先延ばし
そしたらこのていたらく体たらくであります。

今月のお産で148㎝の小柄な妊婦さんの出産がありました。
20代の若い穏やかな印象の初産婦さん。
身長が小さいと、お産にとっては不利益なことが多いのは事実
それなりに産道が狭い人も多いし、ちょっと太ったら同じ重さでも肉付きが変わるから産道の条件が悪くなったり・・・ってのは想像つくと思います。
ですが、みんながみんな同じって訳ではありません。(小さい母でも大きい子ってこともたまにあります)

20年位前は150㎝以下の人は全例37週くらいで骨盤のレントゲン写真を撮って、赤ちゃんが通れるかを評価していた時期もありました。
レントゲンで通れる!って判定しても赤ちゃんの向き(回旋って言います)が悪かったら当日帝王切開!ってことも珍しくありませんので、絶対的な検査とは言いにくい。だから最近は前ほどレントゲン!って言わなくなった気がします。
それとは逆に、150㎝以下でも3500gを超える大きな赤ちゃんを産める人もいますしね~

今回は外来での診察所見では、10カ月に入ってもなかなか頭が下がってこないし、産道も狭そうな予感
妊婦さんは「できるだけ下から産みたい」ってことで、少しでも経腟分娩できる可能を上げるために37週に入ってすぐの、赤ちゃんが大きくなりきる前の時期を選んで経腟分娩にトライしてみました。
1日目は閉じた子宮口を開く作業に、子宮口に水風船を入れて経過観察。
2日目は自然に子宮収縮が起こって風船が抜けることを期待したけど、朝までは抜けず陣痛促進剤を開始。
それでもなかなか抜けず、夕方水風船が入ったままで子宮口4㎝弱で終了。
夜は陣痛もなくなって熟睡してもらいます。

3日目は2日目同様朝から陣痛促進剤を開始し、水風船がようやく子宮から押し出されて、その時点で子宮口は4㎝でした。
午後になって促進剤maxの状態で硬膜外麻酔を挿入し、いよいよ無痛分娩の態勢に(それまでは痛いことは痛いけどまだ弱い陣痛だったので)
ですが、なかなか児頭が下りてかなくて・・・
更に最強の陣痛促進法である人工破膜をしましたが・・・全開には程遠く赤ちゃんの頭もまだ高い。
下からは難しいかな?と思うのとうらはらに、若い妊婦さんだし、本人も「下から頑張りたい」って願っているし頑張りたい気持ちも・・・。
何よりも赤ちゃんの
心音が元気!
19時に3日目の誘発を辞めて、最後の1日として明日頑張ろうという方針にしました。夜はまた熟睡

勝負を決する4日目、「進んでなこかったら帝王切開します」と朝のミーティングでみんなに号令かけました。
三度促進剤を開始すると午前中から、「何となく頭が下がってきた気がします」と助産師さん。
前日入れた硬膜外麻酔では痛みを感じて緊張が強い状態でなかなかお産が進まない。
そこで出来ることは全てやってほしいとの要望もあり、最後の切り札「腰椎麻酔」併用作戦に。
麻酔がすぐに効いて、子宮口も気持ちもリラックスすると、子宮口も赤ちゃんも俄然やる気を出してくれて、行けるってことに
最後は子宮底の圧迫と吸引娩出術を要しましたが、夕4時過ぎに3200g越えの立派な赤ちゃんを経腟分娩で産むことができました
赤ちゃんもお母さんも、よく頑張ってくれました

小柄なお母さんの出産
無理をしないで帝王切開でいいんじゃない?って意見もあります。
それも正しい

でも一生に何回かしかない出産について、患者さんがネットや知人から何らかの情報をもとに希望をもって病院に来ることが多いと思います。
病院では、できるだけ正しい情報を提供して、患者さんに方針を決めてもらう。
けど、それぞれの病院で出来ることできない事が違って、それぞれの病院の力量に合わせて、安全第一に方針を決めているのが現状だと思います。

当院では、小柄なお母さんで経腟分娩を希望している方には、37週を過ぎてから麻酔を使って、経腟分娩で頑張ってもらいたいと思います。
普通分娩とは言えないかもしれないけど、下から生んでみたいという希望に対して、力になれればなぁと思っています。
もちろん、赤ちゃんや母体を危険にさらすようなことはお断りすることもあるのでご理解くださいね

“お産と身長の話 低シンチョウはシンチョウに” への2件のコメント

  1. 高橋 彩夏 より:

    お久しぶりです(^^)
    9ヶ月も前の話になりますが
    函館中央病院に転院してから
    予定日前日までお腹に居た赤ちゃん、
    3534グラムのビッグベビーで
    下から元気に産まれてきました!!
    9ヶ月にして2歩ほど歩くような
    頑丈な女の子です。

    1人目、2人目と羽田さんでは出産
    出来ませんでしたがギリギリまで
    検診ありがとうございました(^^)

    • hadasan より:

      高橋さん ご無沙汰しています。
      お元気そうですね。
      大きな赤ちゃんを産んだとのこと、おめでとうございます。
      小柄なお母さんから・・・よく頑張りましたね(^^♪
      お近くにお越しの際は検診でもワクチンでもご用命ください。子育て頑張ってくださいね!

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