はだ産婦人科クリニック【札幌市/西区・手稲区】無痛分娩にも対応

産科・婦人科・小児科(新生児)・麻酔科

羽田さん通信

院外仕事 その2

2019年05月08日 | 未分類 | 

2019年5月8日 水 晴れsmiley


気温は低く、風が冷たいものの、太陽は春らしく輝いて、手稲山の残雪を溶かそう頑張っているようです。
桜が散った札幌の街は、木々のつぼみや若草が暖かな季節に着実に向かっていると教えてくれています

史上最長の10連休が終わって、日常の仕事にもどって2日目
巷の連休について、個人的には10連休の恩恵よりもリバウンドのほうが大きくて、連休の谷間も明けもいつにも増して忙しくしています。
連休中の混み混み仕事と、開けてすぐの外来の混雑、さらに月初めのレセプト業務が重なってしまいました・・・

この2日で4人の「令和baby」が誕生。
まだ新元号8日目なのに、マスコミやネットでは全然騒がなくなって、「令和」になってずいぶん経ってしまったみたいな錯覚に陥ります。
はやりすたりの早いこと・・・
ホント日本のマスコミのミーハーさにちょっとした違和感というか、薄情さというか、心のなさといったものを感じるのは僕だけでしょうか?

さて、ちょっと前に「院外仕事」のタイトルで書いたブログがありましたが、今回もその第2弾
前回は札幌市医師会の手稲区支部の「支部だより」に寄稿した原稿を乗せたのですが、今回は札幌市医師会の月刊誌「札医通信」のひと声通信というコーナーからの原稿依頼を受けて書いてみたものです。
随筆ですので、僕の私的な意見を書いた拙い文章ですが、暇つぶしのお供に御一読頂ければ幸いです。
ブログのページ埋めたいからってわけではないですよ


「産科を取り巻く問題と医療・人口について」 羽田健一

手稲で父の跡を継ぎ開業し、産婦人科開業医生活もあっという間に5年半が過ぎました。なんとか周囲に大きな迷惑をかけずやってこられたのも、小児科医の妻や職員の皆さんのおかげだと感謝しています。
私の仕事のうち、時間と経済面で多くを占めるのは出産に関することです。ですがこの大都会の札幌市でも出産を取り巻く環境は多くの問題に晒されていると感じるこの頃です。
現在札幌市では年間14000前後の出生数があるそうです。そのうち当院では2%弱。まだまだ余力ありと言いたいところですが、現在札幌市内でクリニックを中心とした分娩施設が毎年1件以上お産の取り扱いを休止し、特にこの半年で市内と隣接市で4件の休止との情報もあります。
拘束時間が長く、不確定要素で急変や裁判が多い産婦人科医が不足していると知られるようになって10年になりますが、クリニックの閉鎖にとどまらず、大病院の産婦人科も軒並み定数割れの様な状態で診療しています。医師の高齢化や施設の老朽化などで閉院することは世の流れとは思うものの、最後の砦となるセンター病院まで人手不足の波が押し寄せ、この先札幌市、北海道は、出産場所は大丈夫なのだろうかと憂えずにはいられません。時代は妊婦の高齢化や不妊治療の増加、合併症妊婦の増加を含めて難しい妊娠・出産が増えているし・・・。
かく言う私、2012年までの2年間南米パラグアイの田舎町の「ほぼ」1人医者として医療を経験してきました。面積は日本より広いのに人口が当時650万人(日本以上に統計の信用性は低い)と言われていました。わが町には貧困層相手の医療費無料で薬をくれる慈善病院(若い医師1人が6時間勤務)と、私の勤めた24Hr対応の診療所があり、患者さんは1日平均10人。経営なんて当然赤字で、医者は複数の病院で患者を探し、「すぐオペしてあげるからお金を用意してくる様に!」といった感じでした。そこで感じたのは、人口が少ない、患者がいない地域では医療が成り立たないということ。
今、日本では皆保険に守られ、経済的な危機は多職種と比較するとまだましな印象を持つ医療業界ですが、この先、産む環境まで悪化して、人口減少が進むと、しいては医療全体の崩壊、国の危機へ進んでしまうのではと危惧します。私の元気なうちではないかもしれませんが・・・
医療業界が、高齢者医療に力を入れ「今」の安定を選ぶことも必要だけど、長い将来を思うと、未来への発展のために産科医療の整備を緊急の課題にとり挙げていただきたいものです。


長文拙文にお付き合いいただきありがとうございました

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