はだ産婦人科クリニック【札幌市/西区・手稲区】無痛分娩にも対応

産科・婦人科・小児科(新生児)・麻酔科

羽田さん通信

2021年のまとめ② 無痛分娩90.7% 帝王切開4.2% 9~20時分娩94.7%

2022年01月31日 | 未分類 | 

2022年1月31日 月  吹雪

今日も朝からひどい天気です。
一日中太陽は顔を見せず、窓から見える景色はずっと風に舞う雪ばかり。
一番寒い時期だから仕方ないか・・・
それにしても今年は雪が多いなぁ~
日本国は人間界も自然界も今年は荒れ模様ですかね

先日のブログで公開しました「2021年のはだ産クリニックのまとめ」ですが、1年に1度はこれをやらないとなんだか落ち着かないのでつづき

まとめの作業って、データの打ち込みが労力の大部分で、打ち込み途中に出てきた患者さんの名前とか分娩の中身(時間や出血量とか)をみて懐かしく思いながら作業してます。
人数も増えてきて、ちょっと大変なんだけど、職員の手も借りたりしながらコツコツやってます。
「あの人元気かなぁ」なんて思いながら・・・

さて、本日のデータ1つ目は2021年に生まれた妊婦さんの年齢別分布


出産年齢は17歳から46歳までと幅広く、年齢だけでは分娩制限をしていない当院は40歳以上の方もそれなりに多くて35件ありました。
平均出産年齢は32.4歳でした。

これを初産の妊婦さんに注目すると(グラフ2つ目)


初産婦全体の平均出産年齢は、前年とはほとんど変わらない「31.5歳」ですが、8年間で少しずつ高齢化している印象です。
去年は46歳の初産婦さんがいたり、40歳以上の初産は12件(うち帝王切開2件)という結果でした。
40歳以上では、全例硬膜外麻酔施行下の吸引分娩にはなりましたが、高齢初産婦さんでも経腟分娩できた割合が高かったと思います。
そして新生児搬送になるような方はなかったのが良い結果でした。

分娩方法について調べてみました。(グラフ3つ目)
この4年間の推移ですが

去年は全分娩数433件のうち、無痛分娩393件の90.7%。帝王切開18件の4.2%。普通分娩は22件で5.1% という数字になりました。
ここ2年は80%以上の無痛分娩率を維持していましたが、初めて90%を超えました。

グラフ4つ目と5つ目は、どこまでコントロールできるかと、僕がちょっとこだわっている計画分娩の分娩時間についてです。


これを前年と比較してみると
非常勤の先生が外来診療や帝王切開を手伝ってくれている当院の診療体制ですが、分娩については無痛分娩ということもあり、ほぼ僕が見させてもらっている現状。
出産って「普通」にしていたら、夜の寝入りバナか、ゆったり副交感神経がONしたときに陣痛発来ってのが当たり前だと思います。
当院のような個人病院であろうと大病院だろうと、夜間は医者もスタッフも少ないので、産婦人科医不足時代に安全な出産を考えると、マンパワーのある日中に分娩を集約化出来たらと思っています。
その一助になるのが、普通分娩で助産師にまかせっきりではなく、麻酔を使った無痛分娩であったり、産科医の介入ありきの計画分娩かと感じています。

その方向性を組織の共通認識にして、分娩時間を予想しながら診療することを意識し、去年は9~20時までの分娩割合が94.7%でした。
午後に限定すると12時から20時までで88%がお産にまりました。
(19時台の出産までは日勤終了のスタッフに、残ってもらうかどうかの方針を決めるのに、あまり無理がかからない時間として意識する時間と思っています。あまり・・・です)
早産の破水や陣痛がが予想以上早くに来て、深夜帯に分娩に至るケースも「0」にはなりませんが、麻酔を使ったり、分娩誘発を組んだりして、マンパワーのある時間に分娩に持っていくことはある程度可能なんだと実感しています。

グラフにはありませんが、新生児搬送は12件(早剥後仮死、呼吸障害、血小板減少など)
産後出血で4件の母体の高次センター病院への搬送がありました。

分娩という不確定要素の多い医療を行っていて、高次病院のバックアップにはいつも感謝ですし、搬送するにも人手が必要で、時間や日ごとの分娩数をコントロールする意味を感じずにはいられません。
日本の産婦人科がハイリスクで、人手不足がなお拍車をかけていると感じる「この時代」に、無痛分娩や計画分娩が、医者や助産師・患者さんの「不安解消」に役立てばいいなぁと感じながら、今年も頑張ろうと思っています

“2021年のまとめ② 無痛分娩90.7% 帝王切開4.2% 9~20時分娩94.7%” への4件のフィードバック

  1. 泰二郎 より:

    2021はだ産まとめ拝見しました。たくさんのお産を安全に行うための計画分娩なんですね。各年のデータを比較興味深く拝見しました。このようなデータを公表する真摯な姿勢がまた患者獲得につながるのですね。今後もお身体大事にしてがんばってください。

    • hadasan より:

      泰二郎さん ブログへご来場、コメントありがとうございます。
      毎年の恒例仕事になりました「去年のまとめ」ですが、すでにご来院いただいた患者さんはもちろん、当院への受診を考えてくれている患者さんに、病院の内実を知ってもらう指標になってくれたらと思い載せています。その副産物として、ぼく個人の振り返りや、もう少しこうしておけばよかった・・・みたいな反省点も思い返したりするきっかけになるので、「おさらい」って大事だなぁと感じてます。
      また時間のある時に立ち寄ってください(^^)/

  2. ウエディングプランナー より:

    はだ先生お久しぶりです。2020年3月にお世話になったシナダです。先日は突然のお電話にもかかわらず、私の仕事のお客さまを助けてくださってほんとうにありがとうございました。私が出産した時と変わらず、みなさま優しく、プロとして的確なアドバイスをくださって、とても救われました。無理なお願いを引き受けていただき本当にありがとうございました!!みなさまのお仕事ぶりに、尊敬と感謝の気持ちでいっぱいです。

    ここにコメントを書いていいか迷ったのですが、一言お礼をお伝えしたく残させていただきました。
    ありがとうございました!

    (追伸)
    おかげさまで、私の娘もはやいもので2歳になります。元気に大きくなっています。あの思い出の入院期間とお茶会がなつかしく、恋しいです^^

    • hadasan より:

      ウエディングプランナーさん お久しぶりです。
      先日は患者さんのご紹介ありがとうございました。無事にご自宅へお帰りになられたでしょうか?
      直接診察に至るほどの大事に至らなかったことは幸いと思っていただけたらと思います。
      一生で1回のセレモニーをお手伝いするお仕事って大変なこともあろうかと思いますが、何でも中止やキャンセルに持ち込まずに、顧客の希望を叶えるよう努力することっていいなと思います!
      有事の対策でお役に立てそうならまたご相談ください。
      お母さん業と仕事の両立大変でしょうが頑張って、楽しんでくださいね(^^♪

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