時には難産も
2014年10月12日 日
こんにちは
昨日から日本産婦人科手術学会が札幌で開かれて、前日までは「行くぞ~!」って意気込んで土曜午前の診療をテキパキ(?)こなしてたのですが、そういう日には仕事が忙しいのが産婦人科医の運命・・・
最近は外来患者さんもコンスタントに来てくれるようになって、だいたいは診療時間内は切れ目なく仕事してます。特に土曜日は。
そして昨日は分娩誘発中の妊婦さんもいて、今朝から学会は無理かなって感じでした。
しか~し!
昨日の分娩はほんとよく頑張ってくれました
大きめ赤ちゃんの無痛分娩希望ということで誘発でしたが、分娩誘発3日目(ダイラパンから数えたら4日目)
初日から頸管拡張にメトロにアトニンで陣痛強化してまる2日間。
子宮口が5㎝までは開いたものの、なかなか薬ではすすまず・・・
普通分娩の患者さんなら地獄のような痛みをまるまる2日間も味わうという荒技に見えますが、硬膜外無痛分娩のなので、患者さんはこの2日間痛みについてはケロッとしてます
でも朝からは人工破膜をし薬で押して勝負に出ました。
夕方までやはり進みが悪く、分娩停止でもう帝王切開か!?とあきらめかけたところへ仕事が終わった旦那さんが登場してくれ、急に進んできて・・・
最後は当院開院以来の大変な吸引分娩に.
3回目で排臨し、旦那さん立会いの下、力強い励ましもあって、5回目で何とか誕生してくれました。
ガイドライン作成者に見られたら怒られそうなぐらい頑張った~
生まれた赤ちゃんは3500gをこえるBig Baby
頭は頑張ったあとがくっきり、派手に変形しちゃいましたが、新生児科医の診察でも大きな異常なく元気。
お母さんは産後の処置はいろいろ付きましたが、痛みについてはほとんどコントロールされていて、結果的には帝王切開にもならず、無痛にしておいてよかったな~という分娩になりました。
患者さんそれぞれに状況が全く違う分娩を扱っていて、最近うるさくなってきたガイドライン遵守とかももちろん大事だけど(GLではあそこで帝切だもんな~)、何よりも患者さんとの意思疎通をはかりながら、「安全第一」に、良い結果・良いお産をしてもらうことの大切さ・難しさも実感した1日でした。
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