逆子(骨盤位)経腟分娩
2015年7月19日 日 晴れ
皆さん今晩は
日本の国は真夏の連休
いかがお過ごしですか?
当院の向かいの国道5号線は夕方、小樽から札幌へ向かう車が長い列を作って信号待ちをしています。
流れてはいるもののちょっとした渋滞。
明日の海の日にはぴったりの夏の日になりました。
そんな中、暑い暑いと言いながら、うちのワンコと戯れながら、お産の患者さんを待つ留守番部隊は僕一人。
4日前の外来で「もうじき生まれる」宣言を出した経産婦さんがいるので遠出するにも気が引けまして・・・
今日はお昼に1人の患者さんの退院もありました。
3日前に逆子の経腟分娩で元気な赤ちゃんを産んだ患者さん。
3日目での退院は当院では少し早目ですが、お姉ちゃんやご家族が迎えに来てくれて、みんなよい笑顔での退院になりました。
産科医療のリスクが声高に叫ばれる昨今。
30週を過ぎた妊婦さんで赤ちゃんが逆子でいると、妊婦さんのほうから帝王切開でお願いしますってよく言われます。
まあ、高度に情報が発達した社会ですから、調べたら悪い話もいい話もわんさか出てくるんでしょうね~
でも中には、(個人的には)帝王切開か~、もったいないな~ と思う人も・・・
(決して逆子=帝王切開が悪いというわけではないんですよ。妊婦さんが納得して自分で決めるのが一番!)
患者さんによっては条件にさえ合致してくれたら逆子で経腟分娩をTryしてもいいんじゃないかな~とか思います。
あくまでも条件が大事なのですが・・・
その条件っていうのは (僕個人的な意見も?)
①経産婦さんで
②妊娠中の体重管理が良いなど安産できそうで合併症がない患者さん
③分娩進行中に緊急帝王切開になる可能性がやや高いということを理解してくれる人(緊急帝王切開に備えていろいろ準備もありますので)
④帝王切開よりは、下から普通に出産したいという意思がある人 ←これ大事
(教科書開いたら胎位が・・・とか骨盤の大きさが・・・とかいろいろ書いてます それももちろん無視できないですよ)
で、今回はとても良い状態で分娩に臨めたので、当方としては万全の準備
緊急帝王切開になった時のために、陣痛開始とともに麻酔をいれて、じっくり見守り
娩出前には少し痛みを残すくらいの麻酔にして、
さらに困った時のお助けマン=先代院長もスタンバイ
朝から初めて、その夕方。
元気な赤ちゃんが生まれてくれました
スポンッって
お母さんは無痛の力もあってか翌日にはピンピンしててお元気。
赤ちゃんも元気で、3日目に退院となったのです。
いや~ めでたしめでたしでした
お産にリスクは付きモノとは思うけど、それしか考えなければ患者さんも医者のほうも不安にもなるし、悩みもします。
適応をしっかり考えて、患者さんにキチンと情報提供して、「良いお産」のお手伝いを出来ればうれしい限りです
はじめまして。わたしは只今妊娠28週の経産婦です。仙台市在住で、仙台にて出産予定なのですが、妊娠30~32週にかけて実家がある札幌に急用で帰省することになりました。今のところ、母子ともに何の問題もない妊娠生活を送っているのですが、今回帰省するにあたり、かかりつけの病院が近くにないというのは少し不安な部分もあります。帰省は自己責任でというのは承知の上ではありますが、もし万が一、何かあったときに、貴院で緊急に診ていただく事は可能でしょうか?
くらのさん はじめまして
コメントありがとうございます
ご心配の件ですが、妊娠中で旅先(帰省中)の急変時の対応について全く問題ありません。対応させていただきます。
ただ、妊娠経過の最低限の情報がほしいので、旅先でも母子手帳は携帯して、いざという受診のときに見せてほしいと思います。
そして、旅先で病院にかからなければならないという状況からして出血やお腹の張りなどが考えられると思います。
切迫早産などの病名で保険診療の対象になりますので、健康保険証もいつも持ち歩くように心がけてくださいね。
何事もなく、急に病院受診なんてことがないようにお祈りしています。
早速返信ありがとうございます!
帰省への不安が少し和らぎました。
とはいえ、帰省中は体調に留意し、無理のないスケジュールで過ごそうと思います。
この度はお忙しい中、ご丁寧な返信ありがとうございました!