はだ産婦人科クリニック【札幌市/西区・手稲区】無痛分娩にも対応

産科・婦人科・小児科(新生児)・麻酔科

羽田さん通信

4日目の帝王切開

2016年01月30日 | 未分類 | 

2016年1月30日 (土) 晴れsmiley

新しい歳が始まって早1か月
寒い毎日が続くな~と思ったら、1年間で最も寒い季節
朝の最低気温は札幌でも-10℃近い日が続いています。
来週には札幌雪祭りも始まります。

ここ最近、当院は2月分娩予定の妊婦さんの出産が入ってきていますが、明日までの1月、1か月の実績としては少なめの13人の赤ちゃんが誕生してくれました。
みんな元気に生まれてくれたのですが、中には頑張ったけれども、今年初の帝王切開になった妊婦さんも。

東京からの里帰りで、当院をご指名頂いたSさん。
はじめてのお子さんでしたが、ご年齢は40代に入ったところで、産科的にいうハイリスク分娩の範疇に入ります。
(日本中の医療費を決めている診療報酬では周産期センターのような指定病院ではさまざまな合併症妊娠と同じ扱いで無条件に料金が加算されます。)

無痛分娩希望で当院へ来てくれたSさん。
見た目は若いし、妊娠経過も順調
自然に陣痛発来まで診ててもいいかな~と思うくらいに妊娠後期まで順調に来ていましたが、当院では(僕の個人的な考えと言われればそれまでですが)
「リスクのある妊婦さんの経腟分娩は出来るだけ経腟の成功率が高い時期と条件で早めに誘発分娩」にするように患者さんに提案することが多く、Sさんも37週での早めの誘発分娩を組みました。

赤ちゃんはお腹にいればいるだけ大きくなる。
産道は待っても広くならないし、若い人と違って関節だって硬くなってるのも事実。
娩出力・・・急に強くなったら怖い
そんなことでいい大きさ、いい時期を判断して、何とか無痛で経腟分娩を成功したいと願っているのですが・・・

今回は37週でほぼ子宮口が閉じた状態から、ジワジワ分娩誘発を開始。
毎日進歩は見られて3日目には硬膜外麻酔留置にいたり、痛みが抑えられたものの4日目は完全な分娩停止。
破水はしてるし熱も上がってきたし・・・ここまで頑張ったのに!という思いは患者さんと家族はもちろんでしょうが僕自身も。
ですが、赤ちゃんの安全と家族の幸福のためには変えられない選択として帝王切開での分娩となりました。
手術で分娩してみると、思った以上に臍帯が短くて、赤ちゃんの回旋が悪いのが判明。
年齢的なものと言う話で思い込んではいけないなと考えさせられるおさんになりました。

前職の周産期センターでは初産40歳以上となれば、無痛なしでは4-5割かそれ以上は帝王切開だった印象があります。(正確な数字ではありません。スミマセン
ですが硬膜外無痛を使って、40歳以上の出産の2割くらいが帝王切開になっているのが今のところの当院での現状です。

今回のSさんも無事に母児共に元気に退院してくれてよかったよかった
結果がすべての産科医療ですから・・・

“4日目の帝王切開” への2件のフィードバック

  1. しぶや より:

    羽田先生、東京に帰ってきました!
    ブログに書いてくれたんですね〜
    やっとブログを見る余裕がちょっと出てさっき読みました。
    元気にうまれてきてくれた時のことを思い出してウルウルしちゃいましたよ。
    先生方、スタッフの皆さんのチームワークの素晴らしさのおかげで無事出産できました。
    出産後も色々相談にのっていただきほんとに感謝しています。
    東京で頑張ります!

    • hadasan より:

      渋谷さん もう東京での育児生活には慣れましたか?
      さぞや忙しくしていることと思います。
      出産まではそこがゴール!みたいに思えていたかもしれませんが、本当のスタートラインってとこなんでしょうね。
      長い長距離走と思って飛ばしすぎず、時には休息も取って頑張ってください。
      優しい旦那さんと一緒に楽しんで子育て出来るように応援しています。
      何かあったら連絡ください!

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