はだ産婦人科クリニック【札幌市/西区・手稲区】無痛分娩にも対応

産科・婦人科・小児科(新生児)・麻酔科

羽田さん通信

悪いことはしてないけど新聞に載ってしまいました

2024年11月12日 | 未分類 | 

2024年11月12日 火 曇りのち雨

いよいよ冬が迫っています。風は冷たく、外で吐く息は白く、いつでも雪が舞い落ちてきそうです。ついこの前まで暑い暑いと言っていたのに、しっかりいつもの冬が虎視眈々と狙っているようです。

静かな病院では今週は3件の分娩予定のみ。今年最少週間です。昭和建築の当院では大部屋中心なのですが、今だけは「全室個室」 (^^;)。来週からはまた少しずつ盛り返す予定ですけど。

そんな静かな11月初旬(6日)の話。

朝寝坊の僕ですが、仕事始まる前はギリギリまで寝ていたい。い毎日、布団から起きて20~30分で仕事開始なんですが、体一つで20mの出勤に出ます。持ち物はほぼなく、体一つに鍵などの小物くらい。その中には携帯電話も持っていきます。

あまり携帯(特にスマホ)に興味がない方なので、緊急連絡とメール程度しか使わないスマホですが、朝は一応急な連絡がないかと気にしてみます。

すると6日の朝は、朝早くからメールの着信が多くて、7-8件は入ってたかなぁ。メールを開いてみると「見たよ」「大変そうだね」みたいなコメント。何のことかと思ったら、僕の顔と記事が新聞に掲載されていたとのこと。

そういえば、3週間前にわが町の超有力紙「北海道新聞社」の取材を受けていたことを思い出しました。取材内容は麻酔薬アナペインの薬不足について。その現状と問題点について、教えてほしいというものでした。取材は10月中旬で、1週間くらいで記事にするとの話でしたので、もう記事にならないんだなぁとちょっとフラれたみたいな状態でした。

なぜこの取材があったかというと・・・、最近の日本の国中で、手術や無痛分娩に多用されている、「アナペイン」という麻酔薬が不足していることが社会問題的に、マスコミでも取り上げられていました。新聞記者さんが言うには、ここ数年、北海道で一番無痛分娩やっていると思われる当院へ、無痛分娩の麻酔薬不足はどう対応しているか?と。(無痛が一番多いかはわからないけど多い方ではあるのでお答えしましょうってことに(^^;))

記者さんにも答えたんだけど、最近いろいろな薬が「出荷調整」っていって、薬品の卸問屋に注文しても、「すぐにはお届けできません」っていう返事が結構多いのです。国が医療費抑制のために、先発薬品を研究開発した大手製薬会社の薬ではなくて、安い後発医薬品(ジェネリック)を積極的に推し進めた影響とかもあって、後発薬品の製造工程に問題が発覚し製造中止なんてのが多発しているんです。(実際は回数の上での多発ではないかもしれないけどすごく多い気がする)

今回のアナペインはちょっと理由が違って、製造販売していた薬品会社が、今までは外国で製造されていた薬を流通させていたんだけど、日本国内で製造しようとしたところ、問題が発覚して中止。海外からの輸入も契約切れとか重なって、麻酔薬が足りない!って話になったのです。

実際のところは、当院には卸さんも長い付き合いなので何とか薬品を抑えてくれているので大きな問題はないですって言ったんだけど。一般的には麻酔薬を希釈して使ってたりしているようだとお話ししました。僕の性格的にあまり患者さんや社会に不安を与えたくないと思ってしまうのもあって。ま、アナペインがなくても、古くからある麻酔薬があるし、そこまで大騒ぎしなくても、無痛分娩は工夫して乗り越えられると思うとも話したつもりなんですけどね。

新聞って社会に問題を提起し伝える使命があるから、被取材者の意見や話がまるまる伝わるわけではないからなぁ

そして、新聞紙面では、麻酔薬の方を見てというリクエスト通りの「モデル」顔も載ってて、友達から「もう少しましな顔できなかったのか?」とご指摘を受けた始末(;^ω^)

まあ、社会に医療の現場の問題が伝わって、理解していただけるのなら出た買いもあるかと

それにしても、道新(北海道新聞)の影響すごい!って感じました。

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