はだ産婦人科クリニック【札幌市/西区・手稲区】無痛分娩にも対応

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羽田さん通信

2024年のまとめ その2 VBAC18例 産後母体搬送5例など

2025年01月30日 | 未分類 | 

2025年1月30日 木 吹雪

昨日から突然降りだした雪は、未明から風邪を伴い、ビュービュー音を立てて横殴りに窓をたたいています。例年なら1月末の当たり前の景色ですが、昨日まで積雪がほとんどないような幹線道路が、一面の雪景色っていうのは、生活も停滞気味になり、困ったものです。お天道様も、降る雪は分割払いでお願いしたいものです。

さて、恒例ネタの「令和6年のはだ産婦人科クリニックのまとめ」のつづきをお伝えしたいと思います。

分娩背景をまとめると以下のようでした

分娩数444件。そのうち経腟分娩426件で帝王切開18件、経腟分娩は8件の普通分娩がありました。418件の無痛分娩があり、そのうち4件が普通分娩から痛みに耐えられずギブアップと妊娠高血圧重症化のため緊急で麻酔をした産婦さんがいました。

当院の特徴ともいえる?かもしれないVBAC(帝王切開後経腟分娩。成功前はTrialなのでTOLAC)が18件で例年よりも多くありました。外来でTOLACはできないと判断した患者さんが1人いたと記憶しています。分娩まで臨んだ方は今年に限ると全例成功でした。(毎年9割と説明していますが)

分娩背景をもう少し深堀すると、高齢出産と言われる35歳以上が全体の34.2%。40歳以上に限っても5.6%いて高齢出産が多い印象でした。男女比が全く一緒だったのは少し驚きでした。産科医が気にする産後の出血での搬送症例が5例で1.1%。100人に1人が出血多量で搬送になり輸血を要しているという結果でした。

出産した新生児の背景は、在胎週数はケ池/各分娩としては37週0日を超えるというルールにはしていますが、再呼応に長い在胎週数でも38周2日であり、予期せず起こる早産も含めると英金で37週3日という結果でした。(僕としては4日か5日かと思ってました。)出生時体重は2700g台で僕としては望むところの大きさです。計画分娩を否定的で、自然分娩していたら39週くらいが多くて、遅ければ41週まで待つので普通に育てば+300~1000gは大きくなって、その分大変なお産が増えるのでは?と思います。生まれたての赤ちゃんが元気ない新生児仮死率は2.3%で例年より低かった半面、産後呼吸不全を最大の理由として、周産期センターなどへの新生児搬送になった赤ちゃんが21例と例年よりも少し高い比率でした。

僕が毎年ちょっとこだわっている「出産時刻」をグラフにしてみると、午後の時間帯に出産が集中し、昼から夕方19時頃までのしゅっさbが90%を超え、朝9時以降まで拡大すると96%。逆に言うと20人に一人が夜遅くから朝までの人の少ない時間帯に生まれているという結果になりました。計画分娩で、病院にマンパワーがある時間帯に出産をもっていきたいと思っている僕としては、だいたい達成できたんだなと思いました。

2024年はこんなところです。2025年も始まって早くも1ヵ月になりますが、今年も頑張ろう!と改めて決意しています。

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